LESSON 4-3 4-3 台本作成の手順
リサーチで参考にする動画が見つかったら、いよいよ台本を作っていく。
なぜ台本を書くのか
「台本書かずに撮影しちゃダメなの?」って思ってる人もいると思いますが、1万フォロワーまでは必ず台本を書くことをおすすめします。
理由は4つある。
① 参考動画の構成を正確に再現するため
バズる動画は「構成」が命。台本を書かずに頭の中だけで再現しようとすると、参考動画の構成からズレていく。書き出すことで構成を一語一句正確にトレースできる。
② 撮影効率を上げるため
台本がないと「次に何を話そう」と考えながら撮ることになり、撮影時間が3〜5倍かかる。台本があれば読むだけで撮れる。
③ 外注に渡せるようにするため
編集者に外注する段階になったら、台本は必須の納品物。最初から台本を書く習慣をつけておけば、外注に切り替えるときに困らない。
④ PDCAを回すため
台本という「再現性のある記録」がないと、伸びた動画・伸びなかった動画の差分が分析できない。台本を残しておけば「どの構成が当たって、どの構成が外したか」を後から検証できる。
1万フォロワーまでは必ず台本を書く。慣れてくれば10分程度で書けるようになる。
6ステップで台本を作る
ステップ1:リサーチで動画を1本選ぶ
4-2で解説した方法で、参考にする動画を選ぶ。
ステップ2:再生数とフォロワー数をメモする
選んだ動画について、以下を記録する:
- 参考動画のアカウントのフォロワー数(例:1万人)
- 参考動画の再生数(例:50万再生)
なぜ記録するか:フォロワー数に対してどれだけバズっているかを数字で把握するため。感覚ではなくデータで判断する癖をつける。
ステップ3:伸びている仮説を3つ書く
選んだ動画がなぜ伸びているのか、自分なりに仮説を3つ書く。
例:
- 冒頭のキャッチコピーで惹きつけている
- 動画の切り替えが多く飽きさせない工夫をしている
- 効果音を多く取り入れている
正解・不正解はない。大事なのは「なぜ伸びたのか」を自分で考える習慣をつけること。これを繰り返すうちに、バズる動画の共通点が見えてくる。
ステップ4:動画を文字起こしする
選んだ動画のセリフを、そのまま文字に起こす。
文字起こしの方法
Google AI Studio(Gemini)を使う方法(おすすめ)
- Google AI Studio(https://aistudio.google.com/)にアクセス
- TikTokで動画をダウンロードする
- TikTokアプリの保存機能でダウンロード
- ダウンロードできない場合は ssstik.io(https://ssstik.io/ja) を使う
- AIに動画ファイルをアップロードして、下記プロンプトをコピペする
あなたはプロのライターです。
添付した動画はTikTokの台本です。
#命令
・内容は一切変えずに、文字起こしして。
・文末に「。」をつける。
・適度に改行を入れて。
#制約
・明らかな誤字がある場合は意味が通じるように訂正して。
また、冒頭1秒の映像演出のポイントも毎回書いてください。
(なぜ伸びたのか仮説を知りたいので教えて)
- 出力された文字起こしをドキュメントにコピー
このプロンプトのポイントは、文字起こしと同時に冒頭1秒の映像演出も分析させるところ。なぜ伸びたかの仮説(ステップ3)の精度が上がる。
なぜ文字起こしするのか
動画を何回見ても「なんとなくいい動画」としか感じない。でも文字に起こすと、どんな言葉を使っているか、どんな順番で話しているかが見える。台本の構成を分析するために文字起こしは必須。
ステップ5:台本の構成を書き出す(AI活用)
文字起こしした内容を見ながら、その動画がどんな構成になっているかを書き出す。
これもAIを使うと一瞬で出してくれる。
やり方
- 文字起こしした台本テキストをコピー
- Claude(または好きなAI)に貼り付ける
- 続けて下記プロンプトを送る:
#命令
この台本がどういう構成でできているか、台本に見出しをつけて。
#書き方
〇(構成のタイトル)
台本内容〜〜〜
- AIが構成のタイトルを各パートに付けてくれる
- 「もっと細かく」と追加で指示すると、より細分化した構成にしてくれる
実例:睡眠ジャンルの動画の場合
文字起こしされた台本(一部):
疲労がすごくってだるいと感じる時は睡眠不足が原因
あくびをするのは脳に酸素を送るためではなく脳を冷やすため
睡眠のゴールデンタイムは22時から深夜2時 真っ赤な嘘
嘘である理由は成長ホルモンが分泌されるのは時刻ではなく睡眠開始から90分後
お酒を飲むと寝つきは良くなるが眠りは浅くなる
寝る前にお酒を飲むといびきをかきやすい
お酒が睡眠に悪影響を及ぼさなくなるまでは6時間以上必要
AIに上記プロンプトを投げると、こう返ってくる:
〇睡眠に関する誤解の訂正
疲労がすごくってだるいと感じるのは睡眠不足が原因
あくびをするのは脳に酸素を送るためではなく脳を冷やすため
〇睡眠のゴールデンタイム説の否定
睡眠のゴールデンタイムは22時から深夜2時 真っ赤な嘘
嘘である理由は成長ホルモンが分泌されるのは時刻ではなく睡眠開始から90分後
〇アルコールが睡眠に与える影響
お酒を飲むと寝つきは良くなるが眠りは浅くなる
寝る前にお酒を飲むといびきをかきやすい
お酒が睡眠に悪影響を及ぼさなくなるまでは6時間以上必要
「もっと細かく」と追加指示すれば:
〇睡眠と疲労感の関係
〇あくびの本当の目的
〇睡眠のゴールデンタイム説
〇成長ホルモン分泌のタイミング
…
このように1ブロックごとに見出しが分かれる。
ポイント
AIに作らせて終わりにしない。自分で「この構成のどこが効いているのか」を考えることで、台本作成の力がつく。
ステップ6:リライト(書き換え)する
構成を書き出したら、その構成はそのままに、自分の言葉で書き換える。
書き換えるもの
- 言葉選び・表現(自分の言い回しに変える)
- 具体例(自分の経験や自分のジャンルに合わせた例に変える)
- 情報の追加・削除(自分のターゲットに必要な情報を足す、不要な部分は削る)
書き換えないもの
- 台本の構成(順番を変えない)
- 企画・テーマ(別のテーマにすり替えない)
なぜ構成と企画を変えてはいけないかは、次のセクション(4-4)で詳しく解説する。
実例:書き換え前 → 書き換え後
ステップ5の睡眠動画を、自分の言葉でリライトするとこうなる。
(※構成「〇睡眠に関する誤解の訂正」「〇ゴールデンタイム説の否定」…の順番はそのまま)
書き換え前(参考動画の文字起こし)
疲労がすごくってだるいと感じる時は睡眠不足が原因
あくびをするのは脳に酸素を送るためではなく脳を冷やすため
書き換え後(自分の言葉に変える)
「最近ずっと体が重い」その原因、ほぼ睡眠不足です
あくび=酸素不足って思ってる人多いけど、実は脳を冷やすための行動
同じ情報を、自分の言い回しで表現し直しているだけ。順番も内容も変えていない。
もう1パート:書き換え前
お酒を飲むと寝つきは良くなるが眠りは浅くなる
寝る前にお酒を飲むといびきをかきやすい
お酒が睡眠に悪影響を及ぼさなくなるまでは6時間以上必要
書き換え後
寝酒で寝つきは良くなるけど、それ眠りが浅くなってるだけ
しかもいびきの原因にもなる
お酒の影響が抜けるまで6時間かかるから、20時以降の飲酒はNG
「20時以降の飲酒はNG」のように、自分のターゲット向けに具体的なアドバイスを足してもOK。
書き換えのコツ
- 同じ意味を別の言い方で表現する(例:「真っ赤な嘘」→「これ完全にデマ」)
- 自分の経験を一言入れる(例:「私も昔は〇〇だと思ってた」)
- ターゲットに刺さる具体例に置き換える(例:「成人」→「30代女性」)
- 不要な部分を削る・必要な部分を足す(情報量は構成の意図を保ったまま調整OK)
上記の例は睡眠ジャンルだが、自分のジャンルでも考え方は同じ。「構成は維持、言葉は自分流」がリライトの本質。