LESSON 3-2 3-2 発信コンセプトの整理
なぜ最初に「発信の軸」を決めるのか
アカウント設計とは、アカウントの方向性を決めること。
SNSで集客を始める前に、まずこの「方向性」をしっかり決めておかないと、発信がブレる。
発信がブレると、何を伝えるアカウントなのかフォロワーから見てわからなくなり、フォロワーが離れていく。
たとえば、最初はダイエット系の発信をしていたのに、いつの間にか金融系の話をし始めたら、見ている人は「え?」ってなる。
顔出しありでやっていたのに突然顔出しをやめたら、「別人になった?」と思われてフォロワーが減る(実際に、顔出しを変更しただけで3,000人フォロワーが減った事例もある)。
だからこそ、最初の段階で方向性を決めて、それをブラさないことがめちゃくちゃ大事。
ここで整理するのは「SNS上での発信の軸」であって、商品やサービス自体のコンセプト設計(誰に何を売るか)ではない。
あなたの商品・サービスを、SNSでどう見せるか。誰に向けて、どんな切り口で発信するかを決めていく。
3-2-1. うまくいっているアカウントを見つける(マーケットイン)
マーケットインとプロダクトアウト
発信の方向性を決めるとき、2つの考え方がある。
- マーケットイン:すでに需要があるところに自分が入っていく
- プロダクトアウト:自分が発信したいものを市場に出す
たとえば「ダイエット系が今伸びているから、自分もダイエット系をやろう」がマーケットイン。
「睡眠の質を上げる方法を発信したい」と思っても、そのジャンルで伸びている人がいなければ、それはプロダクトアウト。
結論、初心者はマーケットインでやるべき。
すでにうまくいっている人がいるジャンル・やり方を参考にするから、失敗しにくい。
プロダクトアウトは当たったときの爆発力はあるが、誰もやっていない=需要があるかわからないので難易度が高い。
つまり、うまくいっているアカウントを見つけて、その方向性に寄せていくのが最短ルート。
参考アカウントの探し方
参考アカウントの探し方は、投稿するSNSごとに違う(メインで使うSNSで探すのが基本)。
【TikTokで探す場合】
- 検索画面で自分のジャンルを検索
- フィルター設定:「期間:3ヶ月以内」×「並び順:いいね数」
- 上位の動画を投稿しているアカウントを開く
直近投稿していて、いま伸びてるアカウントが見つかりやすい
【Instagramで探す場合】
- 人気タグ、または自分が発信したいジャンルのタグで検索
- タグの投稿一覧からアカウントを探す
【YouTube Shortsの場合】
TikTokと同じ方法でOK(検索→フィルター→上位アカウント)
見つけたアカウントを絞り込む
「少ない投稿数で多くのフォロワーがいるアカウント」を探す
- 目安:180投稿以内で1万フォロワー以上
- なぜこの基準か?
- 180投稿 ≒ 毎日投稿で約半年
- つまり「半年で1万人に到達した=今まさに伸びているアカウント」ということ
- 投稿数が2,000件あって3万フォロワーだと、6〜7年かけて伸ばしたアカウント。今の自分が参考にしても同じだけ時間がかかる可能性がある
- 最近伸びているアカウントを参考にすることで、今のアルゴリズムに合ったやり方を学べる
類似アカウントを芋づる式に探す
- 1つ見つけたら、そのアカウントのプロフィールページにある「おすすめ表示」(または類似アカウント)をチェック
- 似たようなアカウントがリストアップされるので、同じ基準で追加していく
- 最低5個、できれば10個以上リストアップする
ポイント
多ければ多いほどいい。理想はそのジャンルのアカウントをほぼ全部把握するレベル。ただし最初は5〜10個でOK。
3-2-2. 目標アカウントを1つに絞る
参考アカウントを5個以上リストアップしたら、次はその中から目標にするアカウントを1つだけ決める。
なぜ「1つ」に絞るのか
「5個のいいとこ取りをすればいいじゃん」と思うかもしれないが、これはNG。
伸びているアカウントは、いろんな要素が噛み合って成立している。
アイコン、投稿スタイル、キャラクター、ターゲット、デザイン——これらが全部マッチしてそのアカウントになっている。
いいとこ取りをすると、それぞれのアカウントの要素がバラバラに混ざって、一貫性のないごちゃごちゃしたアカウントになる。
軸が1つ決まっていれば、方向性がブレない。
5つのチェック項目
リストアップしたアカウントの中から、以下の5つすべてに該当するアカウントを目標にする。
1つでも外れていたら、そのアカウントは参考にしない方がいい。
1. 性別が自分と同じか
- 男性のアカウントには男性のファンがつきやすく、女性には女性のファンがつきやすい
- 異性のアカウントを真似しても、同じ結果にはなりにくい
2. 年齢が近いか
- 60代の人が20代のアカウントを参考にしても、ターゲットも見ている人も違う
- 完全に同じ年齢がベスト。ズレても±10歳以内が目安
3. 顔出しあり/なしが同じか
- 自分が顔出ししないなら、顔出しなしで伸びているアカウントを参考にする
- 顔出しの有無で運用方法がまったく変わるため、ここは必ず揃える
4. デザインに再現性があるか
- その人の投稿デザインや動画編集がプロ並みにうまい場合、自分が同じクオリティを出せるか?
- 再現できないデザインのアカウントを目標にしても意味がない
- 自分でも同じレベルのものが作れるアカウントを選ぶ
5. キャラクターに再現性があるか
- 面白い系、知的系、ふわふわ系、クール系——いろんなキャラクターがある
- その人のキャラクターが自分とかけ離れているなら、真似しても合わない
- 自分の自然なキャラクターに近いアカウントを選ぶ
補足
- 5つ全部合うアカウントが2つ以上あれば、好みで選んでOK(どちらでもうまくいく)
- 5つ全部合うアカウントが見つからない場合は、リストアップの数を増やして再度探す
3-2-3. 目標アカウントを深掘り分析する
目標アカウントが1つ決まったら、そのアカウントの何が伸びている理由なのかを徹底的に分析する。
この分析結果が、あなたのアカウントの「発信コンセプト」になる。
以下の5つのポイントを分析する。
1. アイコン
- 実写(顔出し)か、キャラクターか、イラストか
- 顔出しなら:顔のサイズ感、表情、服装
- キャラクターなら:どんな表情か、どんな雰囲気か
- 背景色、枠の有無、全体の雰囲気
2. 投稿スタイル
- 投稿の種類: リール(ショート動画)中心か、フィード(画像投稿)中心か、両方やっているか
- 投稿の割合: リールとフィードが7:3なのか、5:5なのか
- 投稿頻度: 毎日か、3日に1回か
- 基本的には毎日投稿がベスト(どのプラットフォームでも共通)
- 理由:投稿を出す→結果を見る→改善するのサイクルが早く回せるから
- ただし1日2投稿以上はNG。見ている人が飽きる
- 「完璧な投稿ができるまで出さない」はもったいない。出してみないと良し悪しはわからない
3. 誰向けの投稿か(ターゲット)
- ママ向け?学生向け?サラリーマン向け?経営者向け?
- 判断方法:投稿で使われているワードに注目
- 「子育て」「ママ」→ママ向け
- 「残業」「仕事」「ブラック」→サラリーマン向け
- 「売上」「集客」「起業」→個人事業主・経営者向け
4. イメージカラー
- アイコンの色、投稿デザインのメインカラー、ハイライトの色
- ジャンルごとに相性のいい色がある
- 例:占い系→紫、健康系→緑、ビジネス系→ネイビーや黒
- 色を変えただけでフォロワーの伸びが変わった事例もある(2万人で停滞→色変更後に10万人まで成長)
5. フォント・文字のスタイル
- どんなフォントを使っているか
- 文字の大きさ(ターゲットの年齢層で変わる。50代以上なら大きめがベスト)
- 文字の色、配置場所
- 動画内のテロップのスピード感
この分析結果が「発信コンセプト」になる
上の5つを分析したら、その結果をそのまま自分のアカウントに反映する。
これがあなたの「発信コンセプト」であり、アカウントの設計図になる。
- 目標アカウントが実写アイコンなら → 自分も実写
- リール中心なら → 自分もリール中心
- ママ向けの投稿なら → 自分もママ向け
- イメージカラーがピンクなら → 自分もピンク系
一度決めたら、この5つの方向性は絶対にブラさない。
SNSをやっていると、いろんな情報が入ってきて「やっぱりこっちの方がいいんじゃないか」と思う瞬間がくる。
でもそこでブレると、アカウントが壊れる。
見る情報源を絞ることもブレないためのコツ。いろんな人の情報を見るとごちゃごちゃするので、信頼できる情報源を1〜2個に絞って、そこだけ見る。
まとめ
| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| ステップ1 | うまくいっているアカウントを5個以上探す | マーケットイン。180投稿以内で1万フォロワー以上が目安 |
| ステップ2 | 目標アカウントを1つに絞る | 5つのチェック項目(性別・年齢・顔出し・デザイン再現性・キャラ再現性)すべてに合うもの |
| ステップ3 | 目標アカウントを深掘り分析する | 5つのポイント(アイコン・投稿スタイル・ターゲット・イメージカラー・フォント)を分析 |
この3ステップで出た分析結果 = あなたの発信コンセプト。
この発信コンセプトに沿ってアカウントを作り、運用していけば、方向性がブレずに伸びていく。
焦らなくてOK。 ここは時間をかけてしっかりリサーチしながら決めていい。
最初の設計ができていないと、後からどれだけ投稿しても成果が出にくい。
逆に、ここをしっかり決めれば、あとはその方向に走るだけ。